優良工務店を探すためのGoogle検索手法

住宅の次に高価な買い物って何でしょうか?一般的には自動車ではないかと思います。

選択肢はせいぜい数社、数十種類から選べばよく、5年に一度購入するとしても、25〜65歳で8台は買いますね。何回か購入を重ねるうちに慣れ、自分に合う自動車を選べるようになっていくでしょう。車を買うのが始めてだという人でも、周囲には慣れている人がいるでしょうから、教えを請うことは用意でしょう。

 

片や注文住宅、大体の人にとって人生で一度きり、かつその購入回数の少なさから、周囲にアドバイスをしてくれる人がいるとは限りません。

ましてや、人生で最大価格の買い物であるにも関わらず、無限にも思える選択肢。

例えば愛知県の工務店は、SUUMO掲載だけでも188社あるようです。(2022年2月現在)

【SUUMO】 愛知県の注文住宅(工務店・ハウスメーカー・住宅メーカー)から探す

 

必然、まずはウェブサイトでの情報収集から入り、資料請求、モデルハウスや完成見学会への訪問と、候補を絞っていくものと思います。しかし資料請求をすればたくさんのパンフレットが送付され、モデルハウスを訪問しようにも住宅建築の時期と子育ては被ることも多く、そう多く行けるわけではありません。コロナ禍であればなおさら。

 

しかし単に「地域名+工務店」では、SEOに強いだけのサイト、アフェリエイト目的の中身スカスカブログがヒットするだけ。小〜中規模の良心的な工務店のウェブサイトは上位に上がってきません。

 

今回の記事では、高性能住宅(耐震+断熱)を建てたい場合に役立つ、「地域名+工務店+◯◯◯」の検索ワードをまとめたいと思います。

つまり、このワードやそれに類する記述が工務店ウェブサイトにあったら良し、逆にこのワードが工務店ウェブサイトに載っていたら注意、というワードのリストです。

 

あるとかなり有望なワード・記載

  • 許容応力度計算
  • 全棟気密測定
  • 年間暖房需要
  • HEAT20 (G2〜G3)
  • トリプル樹脂サッシ
  • C値0.◯以下保証(0.7以下◯、0.5以下なら◎)
  • エクセルシャノン
  • APW430
  • 付加断熱
  • マーベックス 澄家
  • 断熱構成の記述
  • 住宅設備、換気システムなどの標準仕様の記述
  • 坪数ごとの標準価格(付帯費用を含む)

あると有望なワード・記載

  • 樹脂サッシ(+アルゴンガス・樹脂スペーサー仕様)
  • ダブル樹脂サッシ
  • APW330
  • HEAT20 (G1)
  • Ua
  • C値
  • パッシブハウス、パッシブ設計
  • 坪数ごとの標準価格(付帯費用を含まない)

あると心配になるワード

  • 遮熱シート
  • 断熱性能等級4
  • アルミ樹脂複合サッシ

サイト内に記載が無ければ論外

  • Ua
  • C値
  • 気密測定

 

 

家づくりを考える上で、まずは耐震性能、温熱性能を満たす工務店を探しましょう。

美辞麗句ではなく、クリティカルなワードへの言及があるかどうかは、一つの基準になると思います。

 

2022年2月20日

HIYO@家づくり勉強中 @iewotateruyo 氏のご提案で「パッシブ」を追加

ミフネ @mifnel 氏のご提案で「年間暖房需要」を追加

 

 

新築住宅のネットワーク環境を考える

本記事は家ブログアドベントカレンダー2021 参加企画です。

 

インターネットには無線で接続するのが当然となってきた空気もありますが、拘る人は拘ります。

以前に完成見学会へ伺った頃、旦那さんがこだわって設けられたという書斎に優先LANの配線があったのですが、「Cat5e」だったので、それで良いのかと思い考えてみました。

 

無線か有線か?

大前提として、無線ルーターでの接続だけで家全体をカバーするか、一部の部屋に有線を引くのかを考えた時に、一般家庭の95%では、無線で事足りるのではないかと思います。

fast.com

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Commufa光(オールコミュファマンション)

WSR-5400AX6-MB、M1 MacBook Air Wi-Fi6 接続

 

メインになりつつあるWi-Fi6 対応ルーターの最大速度(理論値)は9.6Gbps なので、せいぜい2Gbpsが最大の光回線には十分なはずです。

ただし、当然無線は減衰するので、ルーターを家の端に置くとか、家が広いとか、平屋で面積が広いという場合には速度は落ちます。ただ木造住宅では遮蔽物で電波が大きく減衰するということはあまり考えられず、基本的には無線で良いのではと思います。

複数のルーターの連携でカバーするMesh Wi-Fi も広がってきていますからね。

 

有線が必要な通信は何があるか?

有線接続のメリットは以下

・低遅延

・高速

 

アクション系のオンラインゲームガチ勢は低遅延に拘ります、無線では勝てないそうです。

速度についてはどうでしょうか?一昔前であればWi-Fiより確実に高速であったものの、Wi-Fi規格の進化によって実用上、差は感じなくなってきています。

 

現在、もっとも瞬間的な速度を要する通信は4kビデオのストリーミングですが、これでもせいぜい25〜35Mbps なので、200とか300はオーバースペックであるとも考えられます。

ビデオ会議でもせいぜい数Mbpsしか使っていませんね。

 

有線を引くならケーブル性能はどうする?

こちらに詳しいのですが、55m以下であればCat6で10Gbpsまで対応できるので、今の光回線の天井が一桁上がり、10Gbpsとなってもそこまでは対応できると思います。

まあネットワーク技術の進化を考えると将来20Gbpsとか行く可能性もありがますが、コンテンツの圧縮技術も向上するので、必要が無いとも思うんですよね……

下手をすると、無線通信規格のさらなる発展で、「宅内LAN配線?そんなものあるの?」的なことになる可能性もあります。

一昔前の家では、各部屋にテレビアンテナ線があることが良いこととされていたようですが、同じ扱いですね。

 

個人的結論

Wi-Fiルーターの置き場を家の中心に作る

・もし有線を敷くとしてもCat6で良い

(多分これからアクションゲームはやらない、反応速度落ちるし……)

スペック厨になるな!UA値では測れない快適要素

こんにちは家フクロウです。

なるべくローコストで高性能な自宅を建てたい。そのためには施主が勉強することが大事だという考えで情報収集をしています。

 

家の性能を語るのにはUA値が基本

高性能住宅を語る際、まず指標となるのがUA値。住宅の窓、壁、天井など、外皮から逃げる熱量の面積あたりの平均値ですね。高ければ熱が逃げやすい、低ければ熱が逃げにくいということで、温熱環境の上で快適な家を建てるためには、UA値を下げることを目標とされることがほとんどではないでしょうか。

 

国の断熱等級の基準でもありますね。現在の最高等級である断熱等級4の上に、5〜7が新設される予定ということになりそうだということで、話題となっています。

断熱等級に6・7新設 水準はHEAT20・G2、G3相当 | 新建ハウジング

 

しかし一部の実務者からは、施主がUA値のみを気にすることを「スペック厨」と揶揄する声も聞こえてきます。それはなぜでしょうか?様々な要素がありますが、調べた範囲でまとめてみたいと思います。

 

UA値だけ見ていると取りこぼす快適要素いろいろ

 

1.窓からの日射取得

 

高性能な窓でも壁よりは断熱性能は劣るので、窓を少なくすればするほどUA値は上がる。しかし窓からは無償で利用できるエネルギーである太陽光が得られるため、それを利用するとUA値が悪化しても快適性は改善することになる。

 

2.建物の外皮面積

UA値は単位面積あたりの熱損失なので、面積が増えれば当然、その分だけ熱損失も増える。大きな家と小さな家では、当たり前だが前者の方が熱損失は大きくなる。

また、家の面積が同じでも外皮面積は異なる場合がある。

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家の面積と外皮面積は比例しない

同じ面積(坪数)の家でも、真四角から遠ざかるほど外皮面積は増加するので、UA値が同じでもその分熱損失は増える。

 

UA値の計算に含まれない要素はいろいろある

外皮性能の部分でも、UA値の計算に含まれない要素はいろいろとある。

・基礎断熱の断熱材が敷かれない基礎底面

地中は外皮ではないということらしいが、住んでいる人によると違いは感じるらしい。全面に断熱材を敷いている工務店もある模様。

 

・柱の熱橋

断熱材は柱と柱の間に挟むので、当然ながら柱や筋交いの部分の断熱性能は断熱材が充填されている部分に劣る。しかしUA値の計算ではそこは考慮しなくて良いことになっている。

実務者曰く、付加断熱(外張り断熱)をするとかなり違ってくる模様。

 

考えることが多い

家電のように、単一の指標だけで性能を測ることができないのは住宅の難しいところ。

上記の諸々は高性能住宅を建てている工務店と家造りをすれば考慮してもらえると思うが、当然ながらそういった工務店の建築費用は高い。

費用を抑えた高性能住宅づくりには、施主が勉強を重ねた上で量産型ビルダーに詳細な依頼をすることが、一つの選択肢になるのではないかと思う。